【4月】アノマリー投資〜4月高、こいのぼり天井?!〜 4月相場はどう動く?

 

今年も4月になったね。
4月の相場の格言に『4月高、こいのぼり天井』というものがあるんだ!

その格言、4月は株価が上がるってことだね・・・。買いだっ!

4月の上昇幅は1年の中で高い傾向にあるよ!
これは、年度末に調整した資金の流入やアメリカの確定申告の時期が関係していると言われている。
4月中に手仕舞う『短期投資』なら、買い場になる可能性があるね!

4月でたくさん儲けるぞ〜

チョット待って!!!
短期投資は買う時期の見極めがとても難しい投資手法だよ。
よく考えて投資しよう。
逆に年間で見ると4月は買いではなく、利食い。手仕舞いの月なんだ。

危なかったよ。
ちょーしに乗って大損したら大変だったね。

それじゃあ、4月のアノマリーを深掘っていこう!

よく耳にする相場の格言、『Sell in May and go away(5月に売って、相場から離れろ). But remember to come back in September(9月になったら戻ってくるのを忘れるな)』でも知られるように9月から始まる、最高の6ヶ月の終焉となるのが4月です。

歴史を振り返ると、4月は利食いして守りの態勢に入るのが賢明であるとわかります。

目次

4月高、こいのぼり天井?!

日本の相場の格言には『4月高、こいのぼり天井』という格言があります。
これは、4月より株価は上昇し、5月5日「端午の節句」が終わりこいのぼりをしまうくらいから、株価は下降することが多いということです。

4月になると、年度が切り替わり新規の資金が流入すると言われています。機関投資家の動きとして、3月の売買は年度末の運用成績へのリスクとなるため控える傾向にあるようです。このことから、年度が切り替わった4月に資金の流入が発生すると考えられます。

4月は米国の確定申告の時期

米国の確定申告は、日本とは時期が違い4月15日周辺となります。
確定申告の製作過程で、非課税で退職金として積立てられる金額が決まります。
米国では、日本と比べ投資意欲が高いですから、この退職金が株式市場へ流入しやすくなると言われています。

ちなみに、米国の確定申告は4月ですが、申告対象となるのは前年の12月31日までの所得です。
12月には税金を下げるため、含み損を抱えている銘柄を売却し、その他利益と相殺する動きがあります。こうすると株価は下落します。この技法を『タックスロス・セリング』とも言います。

過去の4月相場を見てみよう

過去20年の4月の騰落率

それでは実際に4月の相場は過去どのような値動きをしたのでしょうか。

下のグラフは過去20年間(2003年〜2022年)の4月の始値と終値を比較し、どのような成績を残すことができたかまとめたものです。

見ての通り、日米の代表的な指数を4月の初日の寄り付きで買い、最終日の引けで売ると50%以上の確率でプラスになっています。特にダウ平均やS&P500は極めて勝率が高く、この手法で売買することで安定的に利益を出すことができそうです。

2010年以降はあまり大きな値動きはなく比較的落ち着いた相場であることもわかります。しかし、コロナ禍が始まった2020年以降金融政策の影響を受け大きく乱高下しています。目まぐるしく状況が変化する現在は投資判断は慎重に行うべきでしょう。

2013年4月に日本の代表的な指数である日経平均、TOPIXが大きく上昇したのは、日銀の黒田総裁が就任後初めての金融政策決定会合で、物価上昇2%をめざして「量的・質的金融緩和」を決めたためです。

年間の騰落率から見た4月の相場

次に、年間の各月の相場から見た4月の成績はどうでしょう。

下のグラフは、過去20年間(2003年〜2022年)の各月の騰落率を平均化したものです。

このグラフからは、相場の格言通り4月は10月で始まる上昇相場の最後の月とも見て取れます。

そして、1年で2番目に強い月と言われる理由がよくわかります。中長期の投資では、10月に株を買って、4月の上がりきったところで株を手仕舞いすることで、多くの場合利益を出す事ができると考えられます。

まとめ

ここまで見てきた通り、4月は相場の格言通り株価は上昇しやすい月であることがわかりました。

しかし、これは過去の相場を見て統計的に判定されたもので、毎年同様の値動きになるわけではありません。4月の始値で買って、終値で売る。この売買を何年も何年も行って最終的に50%以上の確率で勝つことができたという結果です。短期的に売買する際は、相場や世界情勢の状況を見て判断していきましょう。

株価を決めるのは投資家であり、投資家の過去の行動パターンがもたらすものが『アノマリー』です。1年の中でも、多くの投資家が投資に資金を入れやすい時期であることは間違いありません。『人の行く裏に道あり花の山』の格言でもある通り、多くの人とは違う投資行動を選択することも利益を出す秘訣です。5月からの相場に備え、一部を利食いしておくのも良い判断になるでしょう。

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