投資で勝ちたい!って考えた時、みんなは何をするかな?
やっぱり、会社の業績を調べたり、株価のチャートを分析したりするかな・・・
そうだよね!
投資は、自分で調べて納得した上で売買をすることが大切だよね。
ただ、未来をピタリと当てられる人なんていないことを考えると、自分の勝てるパターンを見つけて、淡々とそれを繰り返すことも大切なんだよ。
これができなければ、安定して利益を出すことは難しいんだ。
なるほど・・・SNSとか見てると、つい買いたくなっちゃうんだよね・・・
一貫した売買をするには、常に冷静でなくちゃいけないんだ。
見逃しがちな『投資家としての心理学』も学んで見よう!
この記事では、マーク・ダグラス著(世良敬明訳)『TRADING IN THE ZONE ゾーン「勝つ相場心理学入門」』を参考に、投資家としての心理学を学びましょう。
この心理学は、全ての投資スタイルで共通して大切な内容です。
暴落相場のときに、自分で課したルールに反して売ってしまう。良かれと思っていつもと違うタイミングで買ってしまう。
少しでも思い当たる所があれば、勝てる心理と、それに伴う行動を手に入れましょう。
勝てる心理、行動とは
ここで語られる、勝てる心理そして行動を一言でまとめると次のようになります。
『恐怖無く、勝てるパターンで一貫したトレードすること』
すでに、このようなトレードができている方は、これ以上この記事を読み進める必要はないでしょう。
ただ、95%の投資家はこれを習得できず、利益を伸ばす事ができません。
記事の前段でもお話した通り、SNSで爆益の報告を見た時やいい材料が出た時、自分のいつもの勝ちパターンではないタイミングで手を伸ばしてしまい、逆に損が生じたなんて経験はないでしょうか。
投資で成功するには、1度や2度の利益で大きく資産が増えることはありません。勝つことのできるパターンでコツコツと利益を重ねることで目標を達成することが可能となります。
また、恐怖が無いということは無謀と似ていますが、全く非なるものです。
投資を始めた当初、ビギナーズラックで利益を上げる人も少なくないでしょう。
これは、恐怖を知らず淡々と注文ボタンを押すことができるからです。
しかし、一度大きな暴落など『失敗』をすることで恐怖を感じるようになります。すると次第に損失が大きくなり、一貫して売買を行うことが難しくなります。
恐怖が無いとは、そうした『失敗のリスクを許容すること』にあります。
予め考えられるリスクを検討し許容してから売買をすることで、万が一それが発生しても動じること無く、次の投資機会に目を向ける事ができます。
こういうのは、失敗を重ねる中で身につける事ができるんだ!
よく言うよね・・・それでも失敗して損を出したくないんだよ。
誰でもそうだよね!少ない失敗から気付きを得ることができるように、これらの心理状態の構築に必要ことを学んでいこう!
マーケットは中立である
まず、誰もが前提として認識すべきことは、マーケットは中立であるということです。
株価が自分の想定と逆に動いた時、こんなことを感じたことは無いでしょうか。
また買った途端下げ始めたよ。
なんでマーケットは僕の味方をしてくれないのかな・・・。
誰もが同じような経験をして、自分が買ったら株価は下がるし、売れば上がるという疑念が広がり、あたかもマーケットは敵であるというような認識を持ったことがあるでしょう。
人は利益を出した時の幸福な経験よりも、損を出して大きなショックを受けることの方が記憶として残りやすい傾向にあります。
このように疑念が蓄積していくことで、次にトレードの機会が訪れたとしても「またマーケットは自分の思いに反して動くかも」と恐怖心を抱く原因に繋がります。
ここでしっかりと認識しなければいけないことは『マーケットは中立である』ということです。
マーケットは投資をする全ての人の心理状態を、値動きという形で絶えず発信し続けてくれいています。
この情報は、私達に何か行動を起こす機会を提供してくれています。
マーケットを『敵』として捉えると、私達は恐怖心を覚え、投資行動に悪影響をもたらします。
投資の失敗の原因は自分にあること、マーケットは中立であることをしっかりと認識することが勝てる心理を作る第一歩となります。
恐怖、過信を克服する
恐怖を感じることって、そんなに悪いことなの?
全てのことに当てはまることでは無いけど、
投資は、自分に有利なタイミングで一貫性を持って売買をすることをが求められるから、恐怖などの感情は邪魔にしかならないんだ。
恐怖がミスを呼ぶ
なんで、恐怖が良い結果を出す足かせになるの?
恐れを持った状態だと、恐怖の対象に思いが集中してしまうよね。
その結果、あらゆる可能性を考えることが難しくなるんだ。
人は恐怖心を持つと、その恐怖心が間違っていないことを正当化しようとします。
「SNSでその会社のコメントが増えた気がする」「もう材料出尽くしじゃないか」等根拠の少ない情報を頼り始めます。
その結果、いつもの買いのシグナルが発生知ている状況でも、買うのはやめておこうという判断を下してしまいます。
マーケットは常に多くの情報を提供してくれています。
これらの情報をもとに、論理的に総合的な判断をしなければなりません。
自分の心理に寄り添う片寄った情報収集では、投資で勝つことは難しいのです。
誰も資産を失いたくないのは当然のことです。これらを回避するために、できる限りのことをすることが適切と考える人が多いでしょう。これも当然のことです。
しかしひとたび間違った認識をすると、却って投資を難しくし、誤った判断をしてしまう可能性が高くなるのです。
ここでは恐怖について説明しましたが、その反対も同様です。過信、自信過剰といった心理状態もまたミスを呼ぶ要因となるのです。
投資家のワナ 調べすぎに注意
多くの投資家は恐怖を避けるために、いろいろな方向から情報を仕入れ、企業やマーケットを分析します。
いろいろ調べることで、ここまで調べたのだからと自信や安心感を持つことができようになります。
しかし、その分析に自分の偏見は入っていないでしょうか。人は、無意識に自分の有利な情報を集めてしまいます。
また、どれだけ多くを調べ分析しようとも、必ず自分の見つけられなかった情報や十分な考慮ができていないものはがあります。
自信のある行動ほど、ひとたび想定と違う値動きをしたとき、すぐ損切りができず損失を拡大させます。そして、これまで以上の恐怖を感じます。
現代は、ニュースやSNS、決算情報、チャート、オシレータ、インジケータ等大量の情報が無数に存在します。これらの情報の中には、有利な情報も不利な情報も多くあり混乱を招くことでしょう。
マーケット分析が全くいらないわけではありません。しかし、これらは一貫性を持った投資行動のカギにはなりません。
自分のこれまでの売買活動を振り返り、『結果として受けた損失』を想定した上で売買判断ができたか評価してみましょう。
これを習得できれば、恐怖を感じること無く投資ができるはずです。
連想の力
『歴史は繰り返す』という言葉がありますが、投資においては今回も歴史は繰り返すかどうかはわかりません。
今この瞬間は、唯一無二であることを認識し、どんなことでも起こりうる可能性があることを認めることが重要です。
人はこれまでの投資の結果から、次も同じになるだろうと連想することがあります。
自分が今3回連続で損切りをしている時、次に売買のタイミングが来てもまた同じ結果になるのではと恐怖を感じ躊躇してしまうことは無いでしょうか。
株価は、そのようなときに限ってぐんぐん上昇し、躊躇したことを後悔した経験は誰でもあると思います。
反対に自分が連勝しているときは自信過剰となり、ポジションを取らずにはいられなくなり、更には自分の受け入れられるリスク以上の投資をしてしまいます。
このように過去の売買の結果から今回の結果を連想することで、様々な感情が生まれ一貫性の無い投資をしてしまいます。
『勝てる投資家』は、毎回自分の優位性を確認し行動に移ります。
60%の確率で勝つことができるポジションの取り方で、一貫性のある投資を繰り返せば、トータルでは必ずプラスになることを知っています。このため、直近の売買の結果から今回の結果を連想することは無いのです。
どんな売買も唯一無二であることを認識し、歴史から自分が有利な条件にあることを確認した上で、一貫したポジションを取ることを心がけましょう。
今回の売買の結果は、次の売買へ連想するのでは無く、結果に対して『責任を取る』ことで次の投資機会に活かす事ができます。
責任をとる方法を学ぶ
『投資は自己責任』とよく言われます。
これは損失が出た場合でも、他人にその責任を押し付け無いことです。これは多くの人が認識していることでしょう。
しかし、勝てる投資家となるためには、もう一つ心理的な責任を取らなければなりません。
それは、全ての結果は自分で招いたものであることを信じることです。
どのように情報を集めたのか、どの情報を信じたのか、それらよりどんな判断を下したのか。
自分の行動をここまで掘り下げて、自分に優位性があったのか考えることが大切です。
私達の心は『苦痛』から自分自信を守るために、言い訳や正当化、放置をします。
無意識のうちに、私達は情報を選び、歪曲させ、除外します。
これらを認識した上で、自分の売買行動としっかり向き合うことが勝てる投資家となるための第一歩なのです。
まとめ
今回参考にした『TRADING IN THE ZONE ゾーン「勝つ相場心理学入門」』では、いろいろな切り口や具体例から、勝てる投資家の心理を解説しています。
どのような心理状態となることが『勝てる投資家』につながるのか、常に同じ答えとなっています。
感情や情報に流されず、常に優位性の高いポジションで一貫した投資をすること。
それは、これまでの日常生活の中で培ってきた心理状態を否定するものであり、投資をするときだけその心理状態となることは、簡単そうに見えて非常に難しいものです。
投資の勉強で心理学を学ぶなんて、なかなか想像できないよね。
だからこそ、深く学んで人とは違う心で『勝てる投資家』を目指そう!